まだ寒い北海道の2月に、春を感じさせる花の花言葉を調べてみました。
更新日:2019年2月21日
北海道の冬は2月が一番寒い季節です。ここ北海道の道南でも、この時期の最低気温はマイナス15度位になることがあり、最高気温でもマイナスが続くほどの厳寒期です。こんな時、お花に思いを巡らす時間は、ちょっと贅沢な感じがします。これから来る春への楽しみを、雪景色の中、期待と想像を楽しみませんか?
2月の花の花言葉
【ヒヤシンス】
花言葉は青が「変わらぬ愛」、紫は「初恋のひたむきさ、悲哀」、赤は「嫉妬」、ピンクは「しとやかなかわいらしさ、ゲーム、スポーツ」、白は「心静かな愛、控えめな愛らしさ」、黄色は「あなたとなら幸せ、勝負」です。

春の訪れを告げる球根植物の一つで、あたり一面包まれるような甘い強い香りを放ちます。秋植え球根。球根は10月ごろに、芽出し球根は晩秋から冬に出回ります。水耕栽培でも、花壇でも人気です。
花言葉はギリシア神話の伝説から連想させるものが多いです。アポロン神に愛されたヒュアキントス。二人の仲の良さにやきもちをやいた風の神ゼピュロスが突風を吹かせたら、アポロンの投げた円盤がヒュアキントスの額にあたってしまい、亡くなってしまった。その時の流した血から生えてきた花がヒヤシンスといわれているそうです。
【フリージア】
フリージア全般の花言葉は、「期待」「純潔」「潔白」「感謝」「友情」「親愛の情」です。
色別の花言葉は、黄色・オレンジは「無邪気」、白は「あどけなさ」、赤は「純潔」、 紫は「憧れ」、淡紫は「感受性」です。

一輪差しに一本あるだけでうっとりするような香りのよい花です。切り花屋さんでは 1~3月ごろ流通しています。球根植物で、球根は園芸店などで10月ころ、早春には開花株が出回ります。いくつかの花が順番に咲いてくれるので楽しめる時期も長く人気の花です。 「感謝・友情・親愛」の花言葉の由来は19世紀に、エクロンという植物学者が南アフリカの森の中で発見したその花を、親友のドイツ人医師フレーゼへ日々の感謝と友情の意を込め、「フリージア」と名付けたという話からきているそうです。「あどけなさ・純潔・無邪気」は、明るく、ゆったりとした雰囲気や、爽やかな香りがするところからイメージできますね。
【サクラソウ(桜草)】 花言葉は「初恋」「憧れ」「純潔」です。
ピンクは「長続きする愛情」「永遠の愛」、紫は「真心」、白は「初恋」「神秘な心」、黄は「少年時代」「希望」「苦悩」です。

春に出回る人気の植物で世界中には約400種あり愛好家も多いです。日本では江戸時代に育種が進み、数百に及ぶ品種が作られたそうです。欧米では日本から渡った園芸品種も1990年ころから紹介され、海外に日本のサクラソウ文化が知られることになりました。同じ時代に、イギリスでもサクラソウ属の植物であるオーリキュラが育種されて多くの品種が作り出されました。
花言葉の「初恋」「純潔」は、かわいらしく清楚(せいそ)な花姿から由来しています。
【マーガレット】 花言葉は「心に秘めた愛」「貞節」「誠実」「恋占い」「真実の愛」「信頼」です。

春から初夏にたくさんの花を咲かせます。夏は花休みしますが株が大きく育ち、秋にまた咲いてくれます。「恋占い」の花言葉は、「好き、嫌い、好き、嫌い・・・」と花びらを一枚ずつ散らしながら占う、恋占いからきています。ほかに、マーガレットがギリシア神話の女性の守護神アルテミスに捧げる花でったことから、女性が求める最高の幸せとして「真実の愛」の花言葉がつけられたといわれます。
【ウメ】 花言葉は「気高い心」「澄んだ心」「忠実」「忍耐」「不屈の精神」「高潔」「美と長寿」です。
紅梅は「優美」、白梅は「気品」です。

春を告げる落葉花木として全国各地で広く親しまれています。 江戸時代以降の花見といえばサクラですが、奈良時代以前はウメだったそうです。平安時代、菅原道真が愛した花としても知られ、花言葉の「忠実」は「 飛梅(とびうめ)伝説」に由来しています。
飛梅伝説とは
ウメの木が飛来してその場所に根付いたという伝説があります。平安時代の貴族・菅原道真(845~903年)は、政争に敗れ、遠く九州・筑前国の大宰府へ左遷され、とりわけ愛でてきたウメの木、サクラの木、マツの木と決別することになりました。菅原道真を慕う庭木たちのうち、サクラは悲しみに暮れてついには枯れてしまいました。ウメとマツは菅原道真の後を追って空を飛びます。しかし、マツは途中で力尽き、摂津国八部郡板宿近くの丘に降り立ち、この地に根をおろしました(飛松伝説)。ウメは一夜のうちに大宰府まで飛んでゆき、その地に降り立ったといいます。
1月に引き続き、2月の花の花言葉も調べてみました。知ると、花を見る思いや世界が変わり、花言葉からたくさんの恵みをいただいたように感じました。以下は、菅原道真が庭の梅の花に別れを惜しんで詠んだ歌です。
「東風(こち)吹かば にほひをこせよ 梅花(うめのはな) 主なしとて 春な忘るな」
(私がいなくなっても、春が来るたび忘れることなく、梅の木よ、芳しい花を咲かせておくれ)
そんな歌を聞いて、菅原道真のところに飛んでまで追っていったという梅について、はじめてエピソードを知った私は、植物に伝わる思いや愛おしさが伝説にもなるという日本の文化にとても感銘を受けました。