来春の主役!パンジー、ビオラの苗作りが始まりました。
こんにちは、ハウス工藤園芸スタッフの須藤明美です。12月も終盤になり、ハウス工藤園芸では、いよいよ来春の花苗の生産の準備がスタートしました。トップバッターは、春といえばこの花!「パンジー、ビオラ」です。自分たちの手で、種まきをしてから約2~3カ月たち、育った苗をポットに植えこんで、苗として仕立てるための作業が始まりました。ガーデニングの季節の幕開けを象徴する春のパンジー、ビオラの成長を見ていると、春が待ち遠しくなってきます。今回は「ハウス工藤園芸の苗作りのこだわり」「パンジー、ビオラの特徴」「パンジー、ビオラのハウス工藤園芸流、育成過程」などを紹介します。

ハウス工藤園芸の苗作りのこだわり
当店では、種まきから苗作りまでの工程をすべて自分たちの手で行っています。本来の苗作りより、早くスタートしています。なぜかと申しますと、時間をかけてゆっくりと鍛えながら生育させるためです。お客さまがご購入いただいたら、すぐに外に植えられるように、できるだけ丈夫な苗を提供したいのです。植えてからは弱ることなく、スクスクと育つ株にするために、とても鍛え、何カ月も早く生産を始めています。温度管理や水管理などには特に配慮しています。それだけ手間とコストはかかりますが、そのかわり、春一番まだ霜の心配があったり、寒くても、それどころか雪のある時に植えても大丈夫なほどなんです。(ハウス工藤園芸代表:工藤泰造談)
パンジー、ビオラの特徴
パンジー

パンジーは、花が大きめなのが特徴です。よく見ると葉も大きめです。寒さに強く、最近では、秋から楽しむかたもいらっしゃいます。カラフルな花色も豊富です。一株でもこんもりと育ち、ボリュームがあります。花壇に、寄せ植えに、ハンギングバスケットにと、使い勝手が良いです。
ビオラ

パンジーに比べて花が小さめで、小輪、中輪があります。パンジーと区別がつきにくいものもあります。葉はパンジーに比べると細いです。株は、横に広がるように生育するので、縦に伸びすぎず、締まった感じに育ちます。パンジーよりもさらに寒さに強い面があります。パンジーに比べて花が小さいので、花ガラを処理しなくてもさほど目立ちません。花壇、寄せ植えに、ハンギングバスケットにと、使いやすいです。
パンジービオラのハウス工藤園芸流、育成過程
①まずは種まき
種は10月初旬に薄い育苗トレーにまきます。仕切りのついたものに一粒ずつまく、または、仕切りのないトレーにばらまき(種が重なり合わないように)したあと、種の上に薄く土をかぶせます(覆土)。パンジーの種はゴマより少し小さいくらいの大きさです。

②芽が出てきました

かわいらしい双葉が芽吹き、その間から本葉が出てきました。

芽が育って大きくなってきました。本葉が3~4枚になったら移植のタイミングです。
ポットに植え込みの準備です
①当店オリジナルの培養土「社長の土」作り
土が最も大切で、当店ではオリジナルのブレンド培養土「社長の土」を作っています。この土で、苗育て用として、販売用の苗の用土として、植え替え用土として、花から野菜作りまで、オールマイティーに使います。名前の通り当店代表の社長が作りました。「社長の土」の記事はこちら

②「社長の土」をポットに手作業で入れてトレーに並べます。
大量に使うので、スタッフ一同サクサクと手早く作業します。

出来上がったポットをハウスの中に並べていきます。「トーマス」という名前の便利なカートで苗を運びます。

ハウスの中は土入りポットで一面埋まります。

ハウスいっぱいに植え込みます
①ポット1つ1つに手作業で植えこんでいきます。まるでアヒル歩きのように、かがんで動き、腰も、足も痛くなる作業です。花を咲く姿を思い浮かべ、つらい作業も乗り越えて頑張ります。(下の画像は野菜の苗植えの様子ですが、パンジービオラもポットに植えこむのは同じ体勢で行います)



3月下旬~4月には株が成長し、花が咲いてきます。暖かすぎると伸びてしまうので、ハウスの中の温度管理が大切です。

苗作りは種まき、土詰め、植え込み、水やり、管理まで、どの工程も気が抜けないもので、無事に花が咲いてくれた時は、我々スタッフもとてもうれしい気持ちになります。ハウスの中できれいに咲いてくれているところは、毎年毎年、何度見ても感激してしまいます。ポットに土詰めや、植え込み作業は、体が痛くなり、ちょっとつらい部分もあります。その苦労が報われる瞬間は、花が咲いて、お客さまの手元にお届けできる時です。お客さまのもとで、育ってくれて、楽しんでいただけていると思うと、我が子が立派に育ったかのような親心に包まれ、うれしくなります。来年も皆さまに喜んでもらえますように、いい苗作りに励み、楽しみにしています。