クリスマスに人気のポインセチア、育て方のコツ
こんにちは、ハウス工藤園芸スタッフ須藤明美です。あっという間に12月になり、クリスマスが近づいてきました。クリスマスらしい花といえば、「ポインセチア」です。赤いイメージが強いポインセチアは、今ではいろんな色が出回っています。お客さまからよくお聞きするご質問は、育て方についてが多いので、今回はポインセチアについて「特徴」、「育て方のコツ」などについてお伝えいたします。

ポインセチアの意外な特徴
1、花に見える部分は葉が変化したもの
花に見える赤い部分は 苞 (ほう)と呼ばれる葉が変化したもので、真ん中にある小さい丸い部分がつぼみで小さな花が咲きます。花が終わっても苞 (ほう)は色づいたままなので、長く楽しめます。
2、暖かいところが好き
12月に出回るので、寒さに強いと思われがちですが、実は暖かいところを好みます。10度を下回らない明るいところで管理します。(「プリンセチア」という品種は寒さに強いです。以下に紹介しています)
3、苞 (ほう)が色ずくために光の当たる時間をコントロール
赤く色づいた部分は、「短日処理」といって、当たる光の量を少なくする(夜の時間を長くする)処理をして色がつきます。室内では照明があるので、植物全体を光から遮らせるために段ボールをかぶせるなどをします。今出回っているものは短日処理がされていています。
4、赤だけでないカラフルな色
赤い色のイメージが強いポインセチアは、白やライム色、斑入り、オレンジ、ピンクなど最近ではさまざまな色や、咲き方も八重咲やちぢれたものもあり、毎年新品種がでてきています。

寒さい強い「プリンセチア」

1、寒さに強い
暖かい場所がないかたも楽しめるプリンセチアという品種があります。最低5度まで耐えられるので、日当たりが良ければ多少の寒さでも置くことができます。ポインセチアより小ぶりの大きさです。
2、今年の新色は赤
プリンセチアに今までなかった色が登場です。少し寒いところに赤のポインセチアを置きたかったかたへ朗報です。

3、ピンクリボン運動
プリンセチアの売り上げの一部は「ピンクリボン運動」に寄付されています。「ピンクリボン運動」とは、乳がんについての正しい知識を多くの人に知っていただき、乳がんから引き起こされる悲しみから一人でも多くのかたを守る活動です。検診を受けやすくする環境作りや、母親が乳癌によって子供の勉学に支障が出ないように「奨学金まなび」の設立や、温泉入浴のサポート着など、さまざまな取り組みをしています。
ピンクリボン運動のサイトはこちら

ポインセチアの育て方のコツ
お客さまからうまく育てられなかったというお話を伺うことがあります。育て方のコツを生産者の方から教えていただきました。参考にしていただけたらうれしいです。
水やり
1、冷たい水が苦手
水の温度が低かったり、置いている場所が20度以下の時に水をあげると、元気がなくなり、回復するまで時間がかかってしまいます。暖かい時間帯に、冷たすぎない水をあげます。室温に慣らした水が良いです。
2、過湿が苦手
乾き気味が好きで、いつも湿っている状態をきらいます。水を吸う根の部分は根の先端の方なので、その部分に水が届くように、鉢の半分下が潤うようにします。鉢の底があたる鉢皿に水をためておくのも一つのアイデアです。(その時は水を吸ったら残った水は皿にためず捨てます)

3、花後の管理。暖かくなったら思い切って外に植える
花が終わると緑色の新芽の葉が出てきます。鉢植えのままだと管理が大変というかたは、外の最低温度が10度くらいになったころ(北海道では6月位)に、外に地植えすると楽です。鉢よりも外の地温が安定していて、水管理も楽なので、暖かい時期は適しています。大きくなりすぎないように長さを切り詰めます。寒くなる前(9月末位)に鉢上げし、明るく、暖かいところで管理します。色づかせたい時期の2か月位前から短日処理(光を妨げるために夕方4時位から朝8時位まで日陰にするために段ボールや布をかける)をすると苞の色が色づきます。
ポインセチアの楽しみ方
寄せ植え
ポインセチアは根を傷めないようにすると寄せ植えも可能です。根を崩さないようにして他の植物と一緒に植えることもができます。暖かいところが好きなもの同士が相性が良いです。下の画像は、斑入りのポトスと、ポインセチア3色の簡単寄せ植えです。

クリスマス飾りで演出
クリスマスらしいピックや飾りをするとクリスマスムードがもっと楽しめます。お気に入りの飾りをつけて自分好みの一鉢にできます。

ポインセチアの記事はいかがでしたか?私はハウス工藤園芸に勤めて約10年ですが、毎年この時期になるとポインセチアが欲しくなってしまいます。外のガーデニングが終わり、室内が寂しいなあと思った時、この華やかな色と、長持ちする魅力に引きつけられます。室内に一鉢あると、一気に華やぎ、クリスマスツリーをまだ出していないのにクリスマスムードを楽しんでいます。