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サツマイモが北海道でも作れる!秋を迎えてうれしい収穫

こんにちは、ハウス工藤園芸代表、工藤泰造(たいぞう)です。深まる秋に、実りがうれしい季節となりました。私が「サツマイモ」を作るようになって約10年になります。試行錯誤の連続で、まだ道半ばではありますが、チャレンジしてうれしい成果を実感して、作り続けています。今年は、天気も良く、雨も少なかったので、まずまずのサツマイモができました。ただ今、店舗にて、「サツマイモの収穫体験」もできますので、機会がありましたら収穫を楽しんでいただけたらと思います。今回は私のサツマイモ作りについてお話させていただきます。



北海道でも作ってみたい!


サツマイモの産地といえば、鹿児島県や茨木県が有名で、寒い北海道では作ることができないと思われがちです。最近の温暖化の影響で、北海道でも暖かい気候になってきていることと、サツマイモの品種改良も進み、ここ北海道でも作れるようになってきました。日中と夜の温度差により、味の良いものができるようだと思っています。取り組んでから約10年になりますが、毎年品種を変え、畑を変えながらいろいろ試しています。今年は、紅あずま、紅はるか、金時、安納芋、シルクスィート、紫芋を作っています。



北海道で作るメリットは?


北海道は寒さゆえ、温度が少し足りないのは事実です。しかしながら、だからこそのメリットもあります。寒い冬を迎えることによって、病気や、害虫が残りにくいので、農薬をあまり使わずにできることが大きいです。最近の温暖化や、品種改良で、今後地域に合った品種が生まれれば、もっと良いものができるのでは?と期待しています。



日本のサツマイモはおいしい!


私は過去にパプアニューギニアで青年海外協力隊員として野菜の生産指導に携わっていたことがあり、現地で食べたサツマイモのことを思い出します。パプアニューギニアでは、「サツマイモ、タロイモ」が主食です。大自然の中で、焼き畑で作られた、超オーガニックな食べ物である本場のサツマイモはどれほど美味かと思っていました。ところが残念ながら、期待した味ではなく、日本のサツマイモの方がおいしかったです。こんなにおいしく、たくさん収穫できるサツマイモを作った日本の先人たちの努力や知恵は、素晴らしいと思います。

(画像は約30年前の若かりし頃パプアニューギニアにて)



挑戦するのが私のモットー


日本のサツマイモがおいしいのはなぜなんだろう?とさまざま思いを巡らせました。土なのか?天候なのか?作り方なのか?土は日本と似ているのに…。自分でも挑戦してみたかったのです。今ではたくさんの情報があり、そのままうのみにしても問題にぶち当たることがたくさんあります。環境によっても違いますし、さまざまなことが原因として考えられる野菜作りは、大変奥深く「自分で経験しないとわからない」ものなのです。失敗がつきもののチャレンジではありますが、克服する喜びもまた格別なことです。

(画像は紅あずまです)



苦労したこと


始めて作る作物は、全くの手探り状態で、たくさんの失敗が伴いました。例えば、イモが小さく大きいものがとれなかったり、量が少なかったり、葉もイモにも虫がつき、穴だらけになったり、畑によって味が違うなどなど、問題ばかり…。その都度に策を講じますが、すぐには解決しないこともよくあることで、原因が何で、何が功を奏しているのかもなかなか判断がつかない場合もあります。年1回の挑戦で少しづつ少しづつ改善し、今に至ります。



今後の問題点


温暖化によって今までにないさまざまな問題が予想されます。害虫や病気、ウイルスに関して、外来種を含め、今まで北限で大丈夫なラインだったところが上昇してくる可能性がありるのです。暖かいハウスだと生き残って、心配な病害虫が広がっては大変です。北海道といえども安心していられない今日です。今年良くても来年はわからないという不安が付きまとう大きな問題で、今後いかに対応していくのかと悩みます。


今できることは連作障害の防止


同じ植物や同じ科の植物を育てていると土中の微生物が偏りバランスが崩れるために発生してしまう「連作障害」が出ないようにするために、違う科のものや、新しい作物を取り入れる必要性を私は感じています。サツマイモは3年くらいは連作できるといわれていますが、私の試した場所の中では、3年目には味も収穫量も落ちてきたところがありました。


1、堆肥を入れる(いい微生物やいい菌を補い増やすため)

2、コンパニオンプランツを植える(他の科の植物と一緒に植えること)

3、新しい土で作る(今まで植えたことがない作物を植える)


など試して試行錯誤中です。



私の思いをお話した記事となりました。最後までお読みいただいてありがとうございます。たくさんの経験から学ぶことはいろんな場面で多々あり、失敗も含めて財産となります。結果、おいしい野菜を作ることができて、皆さまに喜んでいただけたら本当にうれしいです。さらに、この経験を、いずれまたシニア海外協力隊で活動したいと考えている私は、どこかの国でも生かせたらと取り組んでいます。


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